女子生徒Aさんのアセスメント事例

性格は明るいが、物怖じせずに場所を選ばず発言をしてしまう女子生徒。言いたいことを言って何が悪いの?の思いで、先生や周りからは暴言とも取られる発言をよくしてしまう。勉強はやればできるタイプだろうが、特に夢や目標もなく、努力をする喜びを感じたこともないようだ。

この女子生徒に教育者はアセスメントを通して、彼女の内面の成長を願い、弊社にアセスメントを依頼。彼女の親にアセスメントの説明をし、本人も了承の下、アセスメントを開始。

Aさんの脳は何を予測しているのか?を切り口に分析を行う。

Aさんの脳は、友人や先生から自分が指摘された時に、強い言葉で言い返せば、「相手が言葉に詰まる」ことで、それ以上嫌なことを言われないで済むということを学習している。不快の解消の手段として学習された彼女の言動の個性は、彼女が他の人と楽しく過ごすことができる人間力にカバーされて、彼女を周りから孤立させるには至っていない。

しかし、Aさんの脳は、指摘を受けて反省し、自分を成長させる機会にする方がメリットが大きいことを十分に学習できていない。反省することは不快を伴う、しかし、その先に成長してもっとできることが増えれば、Aさんは未知の喜びに出会うことができる。その最たるは、「ひたむきに目標に向かって努力して成果を掴む」喜びだ。

教育者はアセスメント結果を基に、彼女に最適化したプランを作成し実行した。

改めて1対1で話す時間をとって、Aさんには魅力があるものも、人を傷つける発言はしてはいけないこと、そして努力する大切さ・喜びを身に付けて欲しいこと、それがAさんが大人になるために成長すべき方向性であることを教育者に真摯に語ってもらった。
教育者はAさんに伴奏し、努力に寄り添い、友人への発言に気を付けた言動の一つ一つを褒めるように努めた。

この教育成果はすぐに現れた。1ヶ月後、学校の定期テストで自己最高点の440点/500点(5教科)を取ったのだ。前回の点数は350点だったのですごい伸びだ。本人も親も大喜びだった。さらに驚いたのは、彼女の言動の変化である。

彼女の暴言が1ヶ月前に比べて10分の1程度に減ったのだ。彼女自身も自分の成長を実感しているそうだ。

心の成長アセスメントをきっかけに、生徒と教育者の可能性が開花した象徴的な事例だった。Aさんは、これからますます成長し、人生の喜びを掴んでいくだろう。

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