心の発達の多様化と疲弊する教育現場
多様化の光と影
世の中が多様化の大切さを希求するようになって久しいです。
多様化は一人ひとりを認め合い、生きる上で大切な柱であることを私たちは共有しています。多様化社会に適応できるように、学校・行政・企業をはじめとするあらゆる機関で、多様化のための様々な試みがなされています。
一方で、私たちは変化の激しい現実社会に生き、ハイスピードで多様化が求められる中、多様化に伴う様々な課題にも直面しています。
ライフスタイルの多様化に伴い、心の発達の多様化(非定型化)が進みました。今や、地域社会の中で同じような経験を重ねた子どもたちが学校や社会に参加してくる、みんなが共通の常識を持っているという「社会の文化的同質性」は崩れています。
多様化が進んだことで、その共同体において自分の常識が通じない経験をする確率は格段に増しています。それゆえに、自分は通用しない、分かってもらえないという悩みを抱える人々は増えています。
一方で、教育者(教師や塾/習い事の先生、上司)からすると、過去の教育経験や自分の常識が通用しない事例に戸惑うことが増えています。この人のための助けになりたいと思っても、その人の生きづらさや心の痛みがどこからやってくるか分からず、どうすれば助けになれるかも分かりにくくなっています。
多様化に「経験と勘」は原理的に通用しない
このように昨今、教育は大きな転換期を迎えています。特に学校教育は揺らいでいます。
今や子どもたちは生まれた時からインターネットがあり、自然の中で遊ぶことや地域の人々と一緒に楽しんだり叱られたりしながら成長することは、限られた子どもしか享受できない貴重な経験となりました。学校という集団生活の場を生きていくためのスキルや経験を身に付けないままに小学校に入学して、挫折経験をするケースが急増しています。
教師は、予期せぬ子どもたちの深い心の傷付きや、保護者からのクレームを恐れ、良心に従った情熱を注ぐ教育をすることを避けてしまうこともしばしばです。保護者や生徒からすると、自分達の生きている文脈や気持ちを分かってもらえないというもどかしさを抱えていることも、また頻繁に生じています。
なぜ、このようになってしまうのか?それは、これまでの教師は「経験と勘」に頼って指導・支援を行ってきたからです。
教育現場には、その人の言動・経験・環境を分析して、その人の心や言動がどのような原理で動いているのか?を客観的に分析する技術が確立していません。そのため、教師は多様化していくという経験がどんどん通じなくなっていく変化に対して、有効な対応策を見出せないでいるのです。
多くの教師が、無力感に苦しみ、疲弊し、分かってもらえない虚しさを感じています。同じような悩みを、学校だけでなく塾や習い事などの教育現場も、職場も抱えていることと思います。
多様化社会の基盤をつくる「心の成長アセスメント」
しかし、弊社は一人一人の心の状態を脳科学に基づいて分析することができます。弊社の「心の成長アセスメント」は、教育者がその人の心の動きが分かるように言語化することで、教育の信頼関係の基盤をつくります。深い愛情のもとで、その人に最適化した効果的な教育を実現することができるのです。
弊社は、現代教育の課題解決の回答をもっています。弊社は、生物全体の原理原則に則った生き方を提案し、多様化社会の基盤作りに貢献します。
「心の成長アセスメント」のもととなる、脳科学理論「自由エネルギー原理」と「アセスメント」については、次頁以降をご覧ください。